女性バリスタを世に送り出す LATTEST OMOTESANDO ESPRESSO BAR 宗広裕美氏
こんにちは!寒さが厳しくなり、ホットコーヒーが美味しい季節になりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。今回は表参道駅から徒歩5分のLATTEST OMOTESANDO ESPRESSO BARさんにお話を伺いました!
LATTESTさんのホームぺージには、「LATTESTは女性バリスタを世に送り出すというコンセプトのもと2012年2月、東京表参道にオープンしました」とあり、スタッフは皆さん女性です。確かに、他のコーヒーショップを見渡してみても、まだまだ女性バリスタはあまり見かけないような気がします。2018年から店長として活躍されている、宗広裕美氏に女性バリスタへの思いを伺いました。
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クリスマスはまだ先なのに、大通りのイルミネーションは大はしゃぎだった。高級ブランドのマネキンたちが道行く観光客をじろじろと見ている。大通りの喧騒から逃げるように細い道に入っていくと、ゆったりとくつろいでいるようなお店が立ち並んでいる。初めてこの道を通った人は、「大人びた雰囲気だ」と言って身構えるだろう。でも、LATTESTの看板の前で襟を正す必要なんて無い。LATTESTは誰だってウェルカムだ。
「こんにちは!」と笑顔で迎えてくださった店長の宗広氏も、もともとはお客さんのひとりだった。
「会社で多くの男性に囲まれてお仕事をされている女性のお客さんが、LATTESTに来てちょっと一息つくのを見たり、女性のお客さんから『応援しています』と言われたりすると素直に嬉しいです」
LATTESTがオープンした2012年は、スペシャリティーコーヒーに代表されるコーヒーのサードウェーブが盛んになり始めた頃だった。その頃、周りを見回しても女性のバリスタはほとんどいなかったのだという。だから、お店に来る女性にとって憩いの場となり、また女性が安心して働ける場となる思いで、LATTESTはオープンした。
「エスプレッソマシンのメンテナンスだったり、電気系統の扱いだったり、女性だけだとちょっと大変な時もあります(笑)」
LATTESTにいらっしゃる6人のバリスタは皆さん女性だ。スタイリッシュでシンプルな内装と、女性バリスタならではのお客さんとの距離感がマッチしている。
隠れ家のような雰囲気もあるが、様々なお客さんがお店にやって来る。半数は外国人のお客さんだし、朝とお昼過ぎ、夕方ではお店の表情もまったく異なるという。そして、まるで知り合いであるかのようにバリスタの皆さんがお客さんに話しかける。
「私がまだ会社員だったとき、この"LATTEST"を飲んで大ファンになったんです」
宗広氏は「女性バリスタ」ということだけではなく、コーヒーの美味しさもとことん追求している。特に"LATTEST"は、LATTESTのシグネチャードリンクで、独創的なエスプレッソだ。
ショットグラスの中で、こだわりのスチームドミルクとエスプレッソが2層になっている。口の中にエスプレッソならではの力強い味が広がり、その冷たいミルクの柔らかい甘味がエスプレッソの味を包むのだ。
前回の記事でCOUNTERPART COFFEE GALLERYの渡氏が修行していたコーヒーショップである、神保町のGLITCH COFFEE&ROASTERSを紹介したが、コーヒーの知識を学ぶため、LATTESTもGLITCH COFFEEでシェアロースターをしていた。だが最近、自分たちの焙煎所を構え、引き続きコーヒーの美味しさを追求しているという。
「なので、これからはもっとドリップコーヒーの道を拓いていきたいですね。私たち自身ももっとドリップコーヒーの知識を増やしていきたいと思います」
店長としてLATTESTをこれからどのようなお店にしていきたいのか聞いた。
「店長として、女性スタッフが安心して長く働ける環境を作っていきたいと思っています」
「それと、どんなお客さんにも来ていただけるお店作りをしていきたいです。コーヒーの知識があまり無くても楽しんでいただけるお店にしたいですね。あと、ちょっと奥まったところにありますし、女性バリスタだけというのが逆にプレッシャーになっているかもしれません。思い切って飛び込んできてもらいたいです!」
LATTEST OMOTESANDO ESPRESSO BAR
http://lattest.jp/
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-5-2
TEL 03-3478-6276
営業時間 10:00-19:00