「実は、出来るだけコーヒーの話はしないようにしています。」 コーヒーローストSAI 福田宏之さん
コーヒーショップを巡るシリーズ第一弾は、白金高輪駅から徒歩10分のコーヒーローストSAIさん。店内には、スペシャリティコーヒーの生豆が30種類以上もズラリと並んでいて、芳しい香りが漂っています。LOCAセラミックフィルターも置いていただいています。
落ち着いた雰囲気の高級住宅街にお店を構える、店主の福田宏之さんにお話しを伺いました。
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いつも、LOCAセラミックフィルターでお世話になっています。最近は、おいしいコーヒーにこだわる人も増えて、そんな人にとってコーヒーショップは欠かせない存在だと思います。とはいえ、都内に限ってもコーヒーショップはたくさんあると思うのですが、コーヒーショップの福田さんから見て、白金高輪はどんなところですか。やはり、他の場所とは違うのでしょうか。
白金高輪は、「こだわり」を持っているお客さんが多いと思います。お客さんそれぞれの、良いもの、悪いもの、という判断基準がしっかりしています。なので、単に高い豆が欲しいというお客さんは少ないですね。 -
スタバのコーヒーだったり、コンビニのコーヒーだったり、自販のコーヒーだったり、色々なコーヒーがある中で、豆を買ってドリップでコーヒーを淹れるのは、「こだわり」がありますよね。
そう思います。その意味では、ご年配のご夫婦、家族連れのお客さんが多いと思いますね。豆を選ぶ時間を、ご夫婦や家族で共有できるのが、コーヒーショップのよいところだと思います。また、コーヒーショップを通じて、地域の方と繋がれるのもよいところですね。 -
お客さんにとっても、コーヒーのプロと仲良くなれるのは、貴重ですよね。
実は、出来るだけコーヒーの話はしないようにしています。というのも、コーヒーの話ばかりしていたら、他のコーヒーショップとなんら変わらないので、お客さんが来なくなってしまうかもしれません。なので、地域の方との繋がりを大事にして、色々な話題で楽しんでもらえるように心掛けています。休みの日には、地域の方とゴルフに行ったりもしていますよ。 -
それも、福田さんの「こだわり」ですね。コーヒーローストSAIの「こだわり」は何ですか。
豆の鮮度ですね。うちはスペシャリティコーヒーの豆を厳選して扱っていて、オーダーを受けてから焙煎をしています。豆本来の味を楽しんでほしいという思いもあり、通常ブレンドは出していません。
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最近だと、季節や地域に合わせたブレンドが出ていますよね。
ブレンドには考え方が二つあって、一つは評価の高い豆を混ぜ合わせて、複雑な風味を生み出すもの。もう一つは、評価のあまり高くない豆を混ぜ合わせて、癖のないマイルドなコーヒーに仕上げるものです。こちらが、一般的だと思います。ブレンドにも良し悪しがありますが、うちでは1銘柄の豆のみをお出ししています。 -
福田さんは、どういった経緯でこのコーヒーショップの店主になられたんですか。
実は、もともとコーヒーは苦手だったんです。缶コーヒーなんて全く飲めなかったんですが、妻の作っていたビスコッティがとても美味しかったので、これを何とかいかせないかと思っていました。それで、2016年にサラリーマンをやめて、このコーヒーショップを義理の両親から受け継ぎました。妻のビスコッティの販売も始めました。コーヒーについて学ぶうちに、どうして缶コーヒーが飲めなかったのか分かるようになりました。缶コーヒーの豆は、主に大量生産用のカネフォラ種(ロブスタ種)です。逆にスペシャリティコーヒーの豆は、高品質で栽培条件の厳しいアラビカ種を扱っています。 -
福田さんのおすすめの豆はありますか。
一番人気は、コロンビアの「クレオパトラ」ですね。酸味とのどごしがあり、くせになる味だと思います。万人受けする豆ですね。
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最後に、福田さんがおすすめするLOCAセラミックフィルターの使い方を教えて下さい。
LOCAセラミックフィルターは、深煎りコーヒー独特の苦味を取り除いて、コーヒーをダークチョコレートのようにまろやかにしてくれます。バターコーヒーというコーヒーとバターをミックスしたものがあり、これはダイエットにとっても効果的なのですが、これ自体はあまり美味しくないんです。でも、LOCAセラミックフィルターでバターコーヒーを淹れると、カフェオレみたいにまろやかで美味しくなるので、おすすめです。
コーヒーローストSAI
108-0074 東京都港区高輪1-21-3
03-3449-7007
営業時間:11:00-18:00
定休日:火曜日・水曜日