大学生が、コーヒーを哲学する。

LOCAセラミックフィルターでインターンしている大学生が、都内のコーヒーショップを巡り、コーヒーの魅力を発信します。

日本茶とコーヒーの斬新な組み合わせ Satén japanese tea 藤岡響さん

暑さも峠を通り越し、だんだん涼しくなってきました。コーヒー党の皆さんにとっては、ホットで飲むかアイスで飲むか悩むこの季節。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

 

英文学を学んでいる大学3年の私は、この秋から卒業論文に向けた準備に取り掛かります。しかし、論文で期待されるような、斬新なアイデアを出すにはどうしたらよいか、頭を悩ませています。それは、コーヒー業界でも同じだと思います。“From seed to cup(豆からカップまで)”にあらわされる「サードウェーブ」の到来によって、多くのコーヒーショップで生産から品質管理まで徹底された、スペシャリティーコーヒーが提供されるようになりました。美味しいコーヒーがあふれる中で、差別化を図るのはとても難しい。そんな中、JR中央線西荻窪駅から徒歩5分のSatén japanese teaでは、“Leaf to Relief(茶葉から一服へ)”を掲げ、日本茶とコーヒーを組み合わせた、ユニークなカフェづくりをしています。

f:id:LOCA:20190907024259j:plain


「そうです、“Leaf to Relief”はコーヒーの“From seed to cup”から取りました。コーヒーと日本茶は似ているところがたくさんあります。」柔らかな笑顔でお客さんを迎えながら、そう語るのは、藤岡響さん(写真右)。BLUE BOTTLE COFFEE清澄白河の立ち上げに携わり、トレーナーをされていた、腕利きのバリスタだ。バリスタ歴は14年になるという。

 

「コーヒーだけではない。日本茶だけではない。そのふたつを組み合わせることによって、メニューの幅が広がります。それだけ、お客さんの客層も厚いと思います」

 

昼は日本茶を飲んで、夜はコーヒーを飲む。そんなお客さんもいるのだという。

 

写真左の小山和裕さんは日本茶の道を極める茶リスタで、藤岡さんとともに、日本茶をメインとしたカフェを立ち上げた。それが、Satén japanese teaだ。コーヒーと日本茶の組み合わせ。コーヒーと日本茶が、それぞれにどのような影響を及ぼしているのだろうか。おすすめの抹茶ラテをいただきながら、藤岡さんに話を伺った。

 

f:id:LOCA:20190907024505j:plain

 

「最初に思いつくのは、スケール(計量器)とケトルです。どちらもコーヒー用のものを使っていますが、日本茶を淹れる際にも使っています。コーヒー用のものを使うことによって、より正確に分量を量れるようになりました」

 

抹茶を点てている藤岡さんの目がスケールの目盛りに向かっている。藤岡さんが慣れた手つきで茶筅を動かしているのを見ると、茶室にいるのかカフェにいるのか分からなくなる。

 

f:id:LOCA:20190907024609j:plain

 

器具だけではない。伝統的な日本茶のお店なら和菓子を出すだろうが、Satén japanese teaではコーヒーにも合うような、あんバタートーストやモナカを提供している。その日は、クリームチーズを練り込んで作られた、洋風のスナックスコーンをいただいた。京都で作られたものだという。

 

なぜ、Satén japanese teaは日本茶とコーヒーの組み合わせにこだわるのか。

 

日本茶というと高尚なイメージがあって、敷居が高いように思われがちです。でも、私たちは日本茶とコーヒーという組み合わせで、もっと色々な方に、もっと気軽に楽しんでいただきたいと思っています」

 

その思いは、Satén japanese teaの内装にもあらわれている。レトロな印象の内装には、和を意識してか、手すき和紙も織り込まれていて、日本茶にふさわしい涼しげな雰囲気を醸し出している。しかし、薄緑色の塗装や丸みを帯びた照明は、北欧由来のものだ。「格式の高いお茶屋」といったひとつのイメージに偏り過ぎず、「組み合わせ」によってさまざまな可能性を追求している。周りを見渡すと若い女性のお客さんが多く、皆さんリラックスしているようだった。

 

f:id:LOCA:20190907024434j:plain

 

そんなユニークな「組み合わせ」は、西荻窪の個性的な性格にも支えられているかもしれない。バンドマンから編集者、個人経営者まで、いろいろな人たちがSatén japanese teaを訪れる。藤岡さん自身も西荻窪出身だ。

 

「もともと中央線沿線は文化的で、喫茶店がたくさんあります。とくに西荻窪は嗜好品が好きな方々が多く集まる地域です」

 

藤岡さんが繊細な手つきで描く完璧なラテアートは、西荻窪の文化性を納得させるようだった。日本茶とコーヒーという独特な組み合わせによって、Satén japanese teaは西荻窪の人々から支持を得ている。

f:id:LOCA:20190907024404j:plain

 

「実は、LOCAセラミックフィルター、持ってますよ」藤岡さんは笑顔で話した。

 

考えてみると、LOCAセラミックフィルターも有田焼の誇るべき伝統とコーヒーの組み合わせ、多孔質セラミックの高い技術とコーヒーの組み合わせによって、人気を博している。前回のSPORTY COFFEEもスポーツとコーヒーの組み合わせだった。ゼロから悩む必要はない。何かと何かを組み合わせてみたら、新しいアイデアが生まれるんじゃないか。コーヒーを片手に記事を書きながら、卒業論文に向けて自信がついたような気がした。

 

saten.jp

Satén japanese tea
〒167-0054 東京都杉並区松庵3-25-9
TEL 03-6754-8866
営業時間 火水木土10:00-21:00 金10:00-23:00
定休日 月曜日